今回は「ストレッチやトレーニングで、腕を上げると肩が痛い時に重視したい、肩甲骨の使い方」というテーマについて解説させて頂きます。
ストレッチやトレーニングで腕を上げる時に、肩のつまりや痛みを感じていて思い切った動きができない
思い切って動けないのでなかなか成果を実感できず、モチベーションも下がってしまう
こんなご相談を頂くことがあります。
確かに、ボールを投げるような肩を大きく回す動きや、背筋を伸ばすような姿勢をつくるにあたって、この腕を上に上げたり、そこから後ろに伸ばすような動きは必要な動きにはなりますが、肩周りがかなり大きく動くために肩周りのストレスも出やすくなる傾向があります。
こういった状態を無理に伸ばそうと負荷をかけていくと、かえって負担になってしまいやすいですが、肩甲骨のある動きを引き出すことで、こういった動きがやりやすくなり、肩周りのストレスが出づらくなることも少なくありません。
そこで今回は「ストレッチやトレーニングで、腕を上げると肩が痛い時に重視したい肩甲骨の使い方」というテーマについて解説させて頂きます。
この記事をご覧頂くと、、、
●腕を上げる状態を楽に行うために肩甲骨のどのような動きを重視するといいか
●その他の肩の動きも含めてストレスなく動くためのポイント
こういった内容について分かるようになっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
ストレスなく腕を上げるためには、肩を下げる動きが大事
まず初めに腕を上げる動きをストレスなく行うには「肩を下げる動き」が大事、という話をさせて頂きます。
なぜ肩、腕を上げる動きを引き出したいのに肩を下げる動きを重視するのか、ということですが、これについては肩甲骨の動きを考えて頂くとイメージしやすいと思います。
まず腕を上げた状態で、肩甲骨がどういう状態になっているかというと、後からのアングルでは肩甲骨の下の部分が外側に向かって回転した状態になっています。
さらにこの状態から、腕を後ろに伸ばそうとすると、肩甲骨全体がやや後ろに倒れるように動くのですが、このような肩の動きでストレスが出やすい場合、この肩甲骨が後ろに倒れるような動きが十分でない可能性があります。
ですので、改善のためにはこういった肩甲骨の後ろに倒れる動きを引き出していく必要がありますが、この動きを引き出すのに役立つのが最初にお伝えした「肩を下げる動き」です。
肩甲骨は背中の肋骨に沿って動きますので、身体の後ろ側で肩が下がるような動きができますと、肩甲骨が内側に寄ってくるとともに自然と後ろに倒れるような状態ができます。
こういった動きを繰り返していく中で、肩甲骨が後ろに倒れる動きが引き出されてきますと、腕を上げた状態でも肩のつまりや痛みが起きづらくなってくる可能性はありますので、1つのポイントとしてご確認頂ければと思います。
姿勢も大事
続いて、ストレスなく腕を上げるためには、姿勢も大事になるという話をさせて頂きます。
先程、ご紹介したように肩甲骨は背中の肋骨に沿って動きますので、姿勢によって背中の角度が変わると、肩甲骨の動きも変わってしまいます。
具体的にお伝えしますと、よく見られる猫背姿勢では腰から上の背骨が丸くなってやや前に傾いていますので、肩甲骨もやや前に傾いた状態ができやすくなります。
こういった肩甲骨が前に傾いた状態では、身体の横にひじを上げてくるような動きはやりやすいのですが、肩甲骨が後ろに倒れづらいために、腕を上に上げるような動きは行いづらくなります。
背中の角度としましては、いわゆる背筋が伸びたような姿勢の方が肩甲骨の後ろに倒れるような角度はつくりやすいので、腕を上げるようなバランスでストレスが出やすい場合はこの辺りもご確認頂ければと思います。
その他の肩の動きにも通じる肩甲骨の使い方
それでは最後に、今回の腕を上げる動作も含めた様々な肩の動きを引き出すためのポイントをお伝えさせて頂きます。
先程お伝えさせて頂いたように、肩甲骨は背中の肋骨に沿って動くのですが、より大きく動くためには肋骨から少し後ろに離れるような状態ができた方が動きやすくなります。
今回のテーマであった腕を上に上げるような動きでも、肩甲骨がやや後ろに倒れるだけでなく、肩甲骨全体がやや後ろに離れるように動けると、より大きく動けることに加え、肩への負担もかかりづらくなります。
では肩甲骨を後ろに離れるように動かすためには、どういったことを意識するといいかということですが、ポイントは肩全体が後ろに動くようなバランスで動く、ということです。
よく見られるのが肩を後ろに動かす時に、肩の関節を中心に動いてしまって肩が前に出てしまうような動作ですが、この状態では肩周りの筋肉がメインで動かされるので、肩甲骨が後ろに離れるような動きは引き出しづらくなります。
肩の関節ごと後ろに移動するようなイメージで、肩が後ろに収まったバランスで動けるとこの肩甲骨が離れる
というような状態で動きやすくなりますので、肩を動かす時にこういった部分も意識していきたいところです。
ただ、肩、肩甲骨周りがかなり硬くなっている場合は、意識してもこういったポジションはなかなか取れません。
その場合は、少しでも楽なポジションで動けた方がいいので、両方ではなく片方ずつ練習する、腕を真後ろではなく45度の方向に動かす等、少しポジションを工夫して肩周りが強く緊張しないような中で取り組んでいく必要があります。
また以前こちらの動画でお伝えさせて頂いたヒジの使い方も、肩甲骨を後ろに離すような使い方につながる部分がありますので、ご興味ありましたらこちらも参考に見て頂ければと思います。
まとめ
それでは今回のまとめです。
今回は「ストレッチやトレーニングで、腕を上げると肩が痛い時に重視したい、肩甲骨の使い方」という内容について解説させて頂きました。
●腕を上から後ろに伸ばす動きには身体の後ろで肩を下げる動きが大事
●背骨のバランスでも腕の上げやすさは変わってくる
●肩甲骨が後ろに離れるように動くことでより肩は大きく動ける
こういった内容をお伝えさせて頂きました。
腕を上げるというシンプルな動きですが、その背景には様々な要素があって、その影響でストレスが出やすくなっているというケースも多いので、ぜひ今回の内容も参考にして頂ければと思います。
ちなみに、今回の内容はこちらの動画でもご覧頂けます↓↓↓
それでは今回はここまでとなります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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