ジャンプ力を高めるための股関節の使い方

今回は、ジャンプ力を高めるための股関節の使い方について解説させて頂きます。

✅ジャンプ力を高めるために脚の筋肉を意識している

✅ジャンプに必要と言われる筋肉を鍛えてきたけど なかなか成果が出ない

こんな相談をよく頂きます。

確かに、ジャンプをする時は脚の筋肉が使われますので、その筋肉を鍛えていくとジャンプ力も伸びそうな感じがします。

ただ実際、それらの筋肉がどのような動きによって使われているか、ということを考えずに筋肉を鍛えることばかりにとらわれているとしたら…

なかなかジャンプ力が高まらないばかりか、余分についた筋肉が重りになって、かえってジャンプ力を落とす可能性もあります。

そこで今回は「ジャンプ力を高めるための股関節の使い方」というテーマについて解説させて頂きます。

この記事をご覧頂くと、、、


🔴ジャンプ力と股関節の動きの関わり

🔴具体的にどのように股関節を使うといいか 


等ということについて、わかるようになっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

■動画で解説はこちら

目次

なぜジャンプ力を高めるのに股関節が大事なのか

まず初めに、なぜジャンプ力を高めるのに股関節が大事なのか、という内容について解説させて頂きます。

股関節の動きというと、一般的には開脚のようなイメージがあるので、今一つジャンプという動きに結びつかないかもしれませんが、実際、かなり関わりがあります。

実は、股関節は開脚のような動きの他にも「曲げる動き」「伸ばす動き」「捻る動き」など、様々な動きができる関節です。

この中で特にジャンプという動作に関わりがあるのは「股関節を曲げる動き」「伸ばす動き」になります。

股関節の曲げ伸ばし動作をする男性

ジャンプのように、上に身体を運ぶ動作では、ひざの曲げ伸ばしに代表されるような関節を曲げ伸ばしする動きで、上方向に身体が移動するような動きをつくっていく必要があります。

この動きをひざや足首の関節でつくることもできますが、この場合、足首、ひざ周りのあまり大きくない筋肉がメインで使われることになるので、大きな力が発揮できないばかりか、すぐに疲れてしまったり、酷使することで故障につながる可能性もあります。

ひざ、足首ではなく、股関節の曲げ伸ばしで上方向への力をつくることができれば、お尻や裏ももなど股関節周りの大きな筋肉が活用できるので、パワフルで疲れづらく、故障しづらい動作になります。

股関節の曲げ伸ばし動作のポイント

ジャンプ力を高めるために股関節の曲げ伸ばしが大事なことはわかった。

では良い形でこの動作をするために、どのような点に気を付けるといいか、ということですが、ポイントは大きく2つあります。

1つは、ひざが前後に動かないこと。

ジャンプ動作の見本を見せる男性

股関節が曲がる姿勢で、ひざが大きく前に出てしまうと、ひざを強く使って身体を上に伸ばそうとしてしまいますので、股関節を中心とした動きになりません。

また、この姿勢でひざが大きく前に出ていなくても、立ち上がる時にひざが後ろに戻ってしまうような動作も良くありません。

ひざが後ろに動く良くないジャンプ動作の見本を見せる男性

腰が後ろに残ってしまって、股関節をしっかり伸ばせないので、こちらも股関節の曲げ伸ばしの力が十分使えなくなってしまいます。

ひざの位置は靴紐の結び目の真上くらいにある状態で、前後に動かず動けることがポイントです。

ジャンプでのひざの位置を示す男性

もう1つのポイントは腰が丸くならないこと。

特に股関節を曲げるこのようなポジションで腰が丸くなると、股関節というよりも腰を曲げる姿勢になり、お尻や裏ももの筋肉が伸ばされないので、これらの筋肉のバネをうまく使えません。

ジャンプ動作での腰のバランスの良い例、悪い例

お尻から腰に掛けてのバランスは、股関節が曲がった姿勢でも真っ直ぐ立っているバランスと同じ状態を保てることが大事になります。

良い姿勢で股関節の曲げ伸ばしをする男性

ただ、私たち日本人を含めた東洋人は、骨格的に骨盤が後傾という骨盤がやや後ろに倒れたような状態になっていますので、腰が丸くなりやすい傾向があります。

この状態で無理に腰が丸くならないようにすると、腰の筋肉が緊張してしまいやすいので、無理なくバランスが取れるようにするために、骨盤を後ろに倒れる状態を助長するお尻や裏ももの筋肉の硬さを解消することが特に大事になってきます。

肩、肩甲骨周りの柔軟性も大事

最後に肩、肩甲骨周りの柔軟性も大事、という話をさせて頂きます。

ジャンプ力と肩の動きは、あまり関係ないように思えますが、実は関係があります。

先程、股関節を曲げる姿勢で腰が丸くならない方がいい、とお伝えさせて頂きましたが、肩、肩甲骨周りが硬くなっていると腰が丸くなる姿勢になりやすいので、まずは この部分で柔軟性が必要になります。

また、立ち上がった時にも肩が丸くなってしまっていると、上に上がっていこうとする力に覆いかぶさるようになり、これもジャンプ力の妨げになります。

見た目上、ジャンプは脚を使うので、脚の動きだけに注目しがちですが、肩、肩甲骨周りの柔軟性を高めておくことも大事になる、ということも併せて知っておいて頂ければと思います。

今回のまとめ

それでは今回のまとめです。

今回は「ジャンプ力を高めるための股関節の使い方」というテーマについて解説させて頂きました。


●股関節を曲げ伸ばしする動きがジャンプ力には関わっている

●股関節の曲げ伸ばし動作のポイントはひざの位置が動かないこと

●お尻や裏ももの柔軟性を高めて腰が丸くならないことも大事


こういった内容をお伝えさせて頂きました。

ジャンプには様々な筋肉が関わっていますが、どの筋肉を鍛えていくか、という前に、

・どのような動きが必要なのか

・その動きを表現するためにはどういった意識が必要なのか

・どういった部分の柔軟性が必要なのか、

という方向性で進めていくことで、ジャンプ力を高めるのに最適化した取り組みになると思いますので、ぜひ今回の内容も参考にして頂ければと思います。

それでは今回はここまでとなります。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

宇都宮 裕のアバター 宇都宮 裕 初動負荷トレーニング®トレーナー

小学生からバスケットボールに取り組んできたが「センス、能力のないやつはもっと努力しろ!」と言われ、基礎練習やウエイトトレーニングを人一倍頑張ってきた結果、左手でドリブルがつけなくなる 3ポイントシュートが届かなくなる故障が増える等の事態に直面。従来のトレーニング方法、練習方法に疑問をもち、模索する中で初動負荷トレーニングにたどり着く。愛知県小牧市、名古屋市に初動負荷トレーニングジムを展開するワールドウィング雲水グループ創業メンバーの一人。

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