今回は、デスクワークでの腰痛の原因とトレーニングのポイントについて解説させて頂きます。
✅一日中パソコン作業で終わった後はいつも腰が張っている
✅仕事の時だけでなく、休みの時も腰の張りを感じている
こんなご相談をよく頂きます。
確かに、デスクワークは、ずっと同じ姿勢のまま数時間動かない、ということもあって、腰をはじめとした身体の不調の原因になることは多いです。
動かない中で起こっている不調なので、改善のためには動いていった方がいいのですが、やみくもに動いてしまって、かえって腰に負担をかけてしまう、というケースも少なくありません。
そこで今回は『デスクワークでの腰痛の原因とトレーニングのポイント』について解説させて頂きます。
この動画をご覧頂くと、、、
🔴デスクワークで腰痛が起こるメカニズム
🔴改善のためにどのような取り組みをするといいか
等ということについて、わかるようになっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
■動画で解説はこちら
デスクワークで腰痛になるメカニズム
まず初めに、デスクワークで腰痛になるメカニズムについて解説させて頂きます。
なぜ座っている時間が長いことで腰痛になりやすいのか、ということですが、これには大きく2つの理由があります。
1つは、腰が下に引っ張られ続けるということです。
これは座る姿勢による部分もありますが、よく見られる骨盤後傾という、腰が後ろに倒れる状態で座っていると、腰回りの筋肉は下方向に引っ張られ続けることで緊張状態が続くので、腰の痛みの原因になります。
また、このようなバランスでは、腰の骨である腰椎の自然なカーブも失われてしまうので、腰椎や腰椎の間の椎間板へのストレスが高まりやすくなります。
2つ目の理由は、股関節の前側の筋肉が縮みっぱなしになる、ということです。
座った姿勢では、股関節の前側にある腸腰筋という筋肉や大腿直筋という筋肉が、常に縮まった状態で動かないので硬くなりやすい状況にあります。
特に腸腰筋という筋肉は、腰の骨である腰椎に付いているので、硬くなると腰を真っ直ぐ伸ばしづらくなり、腰に直接負担をかけてしまいます。
また、これらのようなストレスに晒され続ける中で、腰、骨盤周りの筋肉が固まってしまうと、立った状態でも座っている時のバランスに近づいてしまいます。
こうなると座って作業している時だけではなく、立っている時も歩いている時も、座っている時と同じようなストレスが加わり続けることになり、腰への負担を更に高めてしまいます。
デスクワークによる腰痛改善のポイント【トレーニング編】
次にデスクワークによる腰のストレス解消のポイントについて解説させて頂きます。
座っているという状態の中で、先ほどご紹介させて頂いた腰周りのストレスを回避することは、なかなか難しいテーマでありますが、座った中でかかるストレスの種類を知ることで、アフターケアとしての取り組みを最適化することはできると思います。
特に重要なのは「股関節の前側の柔軟性を高める」ということです。
脚が身体の前にある一般的な座る姿勢の中では、股関節の前側の筋肉は、常に縮まっている状態なので硬くなりやすい傾向があります。
そこで、この筋肉の柔軟性を回復させることが大事になるというわけですが、この股関節前側の筋肉を伸ばすためには、身体に対して脚が後ろにある姿勢をつくる必要があります。
股関節の動きで言うと「股関節伸展」という状態です。
こういった姿勢をつくりながら、股関節前側を伸ばしていくことが大事になりますが、この時の注意点として「骨盤を後傾させない」ということがあります。
股関節前側を伸ばす姿勢で骨盤が後傾してしまうと、十分、股関節の前側の筋肉が伸ばせないというだけでなく、骨盤後傾したバランスがクセづいてしまうことで普段の動きの中でも、腰に負担をかける要因をつくってしまいます。
これを防ぐためには、股関節の前を伸ばす姿勢を取る時に、腹筋を上に伸ばすように上半身をしっかり上に伸ばすイメージを持つことが大切です。
こうすることで、骨盤の安定した角度を保ったまま、股関節の前側の筋肉を効率よく伸ばしやすくなります。
デスクワークによる腰痛改善のポイント【日常姿勢編】
それでは最後に、姿勢や日常動作の中でのポイントについて解説させて頂きます。
トレーニングやストレッチ等の中で、股関節の前側をしっかり伸ばしていたとしても、普段の姿勢で骨盤が後傾していたり、腰が引けて股関節の前側が伸びない姿勢になっていると、その姿勢で動く中で腰周りや股関節前側の筋肉は緊張して硬くなり、元の状態に戻りやすくなってしまいます。
そこで普段の姿勢でも、股関節の前側が伸びる状態をつくることが大事になるのですが、股関節の前を伸ばそうと骨盤を前に持ってくる時に、骨盤が後傾してしまうのは良くありません。
トレーニングの時と同じように、股関節の前側が十分伸びないばかりか、骨盤が後傾した姿勢がクセづくことで腰に負担がかかるバランスを常態化させてしまいます。
スウェイバック姿勢とも言われるこういった姿勢のバランスですが、このようにならないためには骨盤を前に出そうとするだけでなく、その他のバランスを意識することが大切になります。
具体的には腰幅で立つ、足裏の外側に体重等で脚のバランスを真っ直ぐに保つとともに、前述のように腹筋を上に伸ばすようなイメージで上半身を伸ばすことが大事になります。
そのための一つのテクニックとして、両腕を真上に伸ばす動きがあります。
両腕を真上に伸ばすことで肋骨も上に引き上がり、腹筋を上に伸ばすようなバランスが自然にとりやすくなります。
この動き自体が、股関節の前側をバランスよく伸ばすストレッチにもなりますので、定期的に行うことでデスクワークによる腰痛のケアとしておススメできると思います。
今回のまとめ
それでは今回のまとめです。
今回はデスクワークでの腰痛の原因とトレーニングのポイントについて解説させて頂きました。
🌟座った姿勢が続くと骨盤後傾や股関節前側が硬くなる等で腰に負担がかかる
🌟股関節前側を伸ばすような取り組みが大事
🌟股関節の前を伸ばす時は、腹筋を上に伸ばすような上半身のバランスが大事
こういった内容をお伝えさせて頂きました。
デスクワークで座った状態が続くのは避けられないことですが、座った状態で負担がかかるポイントを知り、そのアフターケアに取り組むことで、腰痛が出づらい状態をつくっていくことはできると思いますので、ぜひ今回の内容も参考にして頂ければと思います。
それでは今回はここまでとなります。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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