こんなご相談をよく頂きます。
確かに、日常でひざの状態が気になると、これ以上悪化しないようにと、足腰、ひざ周りの筋肉を鍛えた方がいいのでは、と考える方が多いです。
ただ、やみくもにトレーニングをして、逆にひざに負担をかけてしまったり、体のバランスを崩してしまったりすると、思うような結果につながらないこともあります。
そこで今回は、ひざに不安がある方にも、負担なく、安心してトレーニングに取り組んで頂くために、私たちが施設でお伝えしているポイントを解説させて頂きます。
今回の記事をご覧頂くと、、、
ひざの違和感がある方がまず初めに改善すべきバランス
具体的に初動負荷トレーニングの中でどのような取り組みをしているか
等ということについて、わかるようになっていますので、ご興味ありましたらぜひ最後までご覧ください。
ひざに違和感がある方によくみられるバランス傾向


それではまず初めに、ひざに違和感がある方によくみられるバランス傾向について解説させて頂きます。
ひざの違和感を訴える方には、“バランスの崩れ”が見られることが多くあります。
例えば「ひざが外側に開いている」「ひざが内側に入りやすい」「ひざの向きとつま先の方向がずれている」といった、見た目や使い方の特徴です。
中でも、加齢に伴って起こりやすいのが、O脚気味の姿勢バランスです。
O脚のような状態では、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)の並びがまっすぐではなくなり、ひざ関節の一部に偏った負担がかかりやすくなります。
このO脚のようなバランスとひざへの負担の関係としては、、、


ひざの関節を形成する太ももの骨の大腿骨とひざ下の骨である脛骨が真っすぐではなく、上の画像のように偏った形で接触することになり、この場合はひざの内側にストレスがかかることになります。
そして、この状態で痛みが出ると、


こういった悪循環に入ってしまう可能性があります。
そして、この悪循環の流れを変えていくために、脚の筋力を落とさないような取り組みを勧められたり、希望されるケースが多いようです。
実際、筋力を落とさないのは大事なことなので、私たちの施設でも目的の一つにはしているのですが、その手前でバランス的に負担がかかっている部分があるので、そのバランスを整えることを最も大事にしています。


ではこの負担のかかっているバランスを整えるためにどの部分にアプローチするといいか、次のセクションで解説したいと思います。
ひざに負担がかかるバランスを改善するポイント


では、ひざに負担のかかるバランスを改善するために、どのような部分にアプローチするといいか、ということですが、私たちが特に大事にしているのが“骨盤のバランス”です。
なぜ骨盤かといいますと、この骨盤のバランスによって、O脚のような状態が助長されてしまうことがあるからです。


具体的には、骨盤が後ろに倒れる”後傾”という状態になっていると、いわゆる“骨盤が開く”というような状態になりやすく、脚の付け根である股関節も外側を向きやすくなりますので、O脚のような状態ができやすくなります。
またこの骨盤後傾というバランスは、腰の位置が下げますので、その影響でひざが不必要に曲がってしまってこのこともこのバランスを助長してしまいます。


ですので、この骨盤が後傾せずに前方に立ち上がったような状態をトレーニングの中で作っていくことがとても大切になります。


そういった取り組みができますと、単に筋力をつけるというだけでなく、根本的なバランス改善にもつながりますので、より効果的にトレーニングを行って頂けると考えています。
また、ひざの状態によっては
「ちょっとひざに負荷がかかるだけでも痛い」
あるいは
「動かすのに怖さがある」等
ひざを直接動かすのにご不安がある場合もあると思いますが、骨盤には背中、横腹など、上半身の筋肉もついていますので、この上半身を動かす中で骨盤のバランスを整えることも可能です。


さらには下半身のポジショニングによって、直接動かさない中でも骨盤周りの筋肉の活動を引き出せたりするので、ひざを直接動かさない中で負担をかけずに取り組むこともできます。
では実際に初動負荷トレーニングの中で行っている具体的な取り組みの一例をご紹介したいと思います。
まとめ
それでは今回のまとめです。
今回は、ひざの違和感がある方がトレーニングに取り組む際に、まず見直すべき“体のバランス”と、その整え方について解説させていただきました。
脚のバランスがひざに影響していることが多い
骨盤を前方に立ち上がるバランスづくりが大事
ひざを直接動かせない場合でも、上半身の動きから骨盤にアプローチできる
こういった内容をお伝えさせて頂きました。
ひざに違和感があるとトレーニングということに不安をお持ちの方もいると思います。
ただ、根本的なバランス改善のために骨盤が大事ということや、直接ひざを動かさない中でも負担をかけないバランス作りにつながるということが分かると、前向きに一歩踏み出すきっかけになる部分もあると思いますので、ぜひ今回の内容も参考にして頂ければと思います。
ちなみにマシン動作以外で、骨盤が前方に立ち上がった姿勢づくりのポイントについては別の動画でも解説していますので、ご興味ありましたら、こちらも参考にご覧頂ければと思います。
それでは今回はここまでとなります。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
■参考文献
・寺山和雄,堀尾重治『整形外科疾患-外来診療のヒント』医学書院, 2005年
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