あなたが硬いのは 肩甲骨のどの動きか?
肩の可動域がせまく、スムーズに動けない…
肩こりが続いている…
等という方で「肩甲骨周りが硬い」と指摘されるケースは多いと思います。
ただ、肩甲骨の動き自体が、自分では なかなか見えないため、何がどう硬いのかということが、わかりづらい部分があります。
そこで今回は、改善への第一歩として、スポーツや日常動作の中で大切な肩甲骨の4つの動きを、実際、どのような動きにつながっているか、ということを含めて解説させて頂きます。
この記事をご覧頂くと、自分に必要な肩甲骨の動きがわかり、肩甲骨周りの硬さをロスなく解消できるきっかけになると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
■動画で解説はこちら
①外側に広げる動き(外転)
まず初めは肩甲骨を外側に広げる動きです。
実際の動作の中では、遠くのものに手が届きやすくなったり、腕を身体の前側に伸ばすような動きの際にこのような肩甲骨の動きが必要になります。
肩甲骨を外側に広げる柔軟性が高いと、、、
スローイングのリリース動作がスムーズになったり、パンチを打つような動作で腕が遠くに伸びやすくなる傾向があります。
柔軟性を確認する方法の一つとして、手の甲同士を身体の前で合わせて遠くに伸ばす形があります。
肩甲骨を外側に広げる動きが、硬くなっている方は、このような姿勢を取った時にひじが伸びづらくなっている傾向がありますので、ひじが伸ばせるかどうか、ということをご確認頂くと良いと思います。
②内側に寄せる動き(内転)
次は肩甲骨を内側に寄せるような動きです。
この動きの柔軟性が高いと、胸を張ったような姿勢がとりやすくなったり、肩、腕を回す動きで肩甲骨周りの筋肉が使われやすくなるので、テニスやバドミントン等での肩、腕のスイング速度が高まることにつながります。
現状の柔軟性を確認する方法の一つが、腕を身体の真横に挙げた状態から後ろに広げるような動きです。
肩甲骨を内側に寄せる動きが硬くなっている方は、腕が後ろに行きづらくなっている傾向がありますので、このあたりをご確認頂くと良いと思います。
③上に回転する動き(上方回旋)
次は肩甲骨を上に回転させる動きです。
この動きが硬くなっていると、シンプルに腕が挙がりづらくなります。
試しに腕は押さえないで、肩甲骨だけを上に回転しないように押さえた状態で腕を挙げてみてください。
全く上げられないことがわかると思います。
実際、40肩、50肩という方は、このような肩甲骨の動きが制限されていることが多いです。
確認する方法の一つとしては、前述の画像のように、手の平を正面に向けた状態で腕を横に挙げていく動作があります。
肩甲骨を上に回転させる動きが硬くなっている方は、腕が180度上がりませんので、スッと上まで上がるか、ということをご確認頂くと良いと思います。
④肩甲骨を下げる動き(下制)
最後は肩甲骨を下げる動きです。
基本的に地球上には重力がありますので、何もしなければ肩甲骨は自然に下に下がります。
そのため、実際の動作の中で肩甲骨を意図的に下げて何かをするということはあまりありませんが、様々な動きをする中で いかに肩甲骨が挙がらないで動けるか、ということはとても大切になります。
なぜなら、肩甲骨が真上に挙がってしまうと、肩甲骨がロックされたような状態になるからです。
いわゆる肩に力が入っている状態がこれに当たります。
確認する方法の一つが、両腕を組んだ状態で腕を上に挙げる動きです。
この状態で腕を挙げた時に肩が挙がらないで保てるかどうか、がポイントです。
動きの中で、肩甲骨が下がりづらくなっている方は、腕が挙がるのに伴って、肩も挙がってしまう傾向がありますので、このあたりをご確認頂くと良いと思います。
実際、それぞれの肩甲骨の動きが筋肉の硬さなどで制限されていると、動かそうとすることで力が入ってしまって、反射的に肩甲骨の上部も緊張してしまいます。
その結果、肩甲骨が真上に持ち上がってロックされてしまう傾向がありますので、この肩甲骨を下げる動きだけではなくて、各方向の動きの柔軟性が確保されていることが、このような状態を回避することにつながります。
以上、スポーツや日常動作に関わる肩甲骨の4つの動きを紹介させて頂きました。
参考までにそれぞれの肩甲骨の動きを引き出す、初動負荷トレーニングの形をご紹介させて頂きます。
いかがだったでしょうか?
実際には、これらが複合的に組み合わさって動作が表現されていますが、まずは今回ご紹介させて頂いたような4つの基本的な動きを通して、自分の硬い動き、柔らかい動きを知って頂き、その硬い動きに対して改善する方法を模索しながら、取り組んでいくことが改善への近道だと思っています。
「肩甲骨周りが硬い」と言われて、何とかしたいと考えている方の参考になれば幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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