先日、小学5年生ゴルファーの保護者の方より、こんな質問を頂きました。
個人スポーツに取り組んでいます。競技はゴルフです。5歳からはじめ、10歳(小5)になり競技歴も5年となりました。今年の年明けに、右上腕骨骨折をしてしまい、それがきっかけで初動負荷トレーニングと出会いました。
娘の競技人生はまだまだ先があります。これからの方がもっともっと壁にぶち当たり、乗り越えなくてはいけない事もたくさんあると思います。ですが、その時の準備として、身体づくりとして、メンタル面全てにおいて整えておく事が大切と感じています。
週2日ほど通っています。ですが、コーチには初動負荷の魅力をうまく伝えることができず。反対というか、あまり良く思ってもらえません。
(中略)
コーチはやはり昔の考えもあり、身長が、伸びなくなるのは困ると思っているのが1番の原因だと感じています。
うまく伝えるには、どう説明をして理解してもらったら良いのでしょうか。。。
初動負荷に取り組んで、2ヶ月ほどですが、柔軟性ははっきりと、わかるくらい効果が出ています。この様な初歩的な質問をしてしまい、申し訳ありません。アドバイス頂けたらと願っています。
ご質問頂き、ありがとうございます。
お子様が初動負荷トレーニングを始め、早速、成果を感じておられる、ということで私たちも嬉しく思います。
さてご質問頂いたコーチに初動負荷トレーニングのことが上手く伝わらない、ということについてですが、2つクリアしなければいけない問題があると思います。
1つは、筋肉がつくと背が伸びないのかという問題、もう一つは、初動負荷トレーニングは筋トレなのかという問題です。
筋肉がつくと背が伸びないのか?
まず1つ目について、理屈で言えばこちらの動画でも解説していますが、
「筋肉が縮む力 < 骨が伸びる力」
という関係があるようですので、筋肉がつくと背が伸びなくなる、ということはないようです。
ただイメージ的に、、、
- 第2次成長期を早期に迎える子は筋肉がついて身体ができてくる
- 成長期が早い子は(当然ですが)身長の伸びが止まるのも早い
- 筋肉がつくと背が伸びないというイメージが残る
- 筋トレをすると筋肉つくから背が伸びなくなるという誤解
という流れで、誤解があると考えられます。
理屈ではない部分があるので、ここを理屈でうまくお伝えするのは、なかなか難しいかもしれません。
小学生の初動負荷トレーニング体験会の様子(2018.08)
初動負荷トレーニングは筋トレなのか?
2つ目の初動負荷トレーニングは筋トレなのか、という点についてですが、初動負荷トレーニングもマシンを使うので、一般的な「筋トレ」と同じイメージで捉えられているかもしれません。
ただ初動負荷トレーニングの特殊なマシンは、マシンの軽い重りを使って筋肉をストレッチしながら終始リラックスして動けますので、背が伸びなくなるという点以外によく懸念される「身体への負担が大きい」「筋肉が硬くなる」「故障しやすくなる」等の面でも問題ありません。(※一般的な筋トレは、背が伸びなくなるという点ではなく、このあたりに問題があるかもしれません)
柔軟性を高め、故障予防にも効果的な初動負荷トレーニング。写真は股関節の可動域を広げるマシンの一つ。
ただ、この点についても、何らかの先入観がある場合、言葉だけでお伝えするのは難しいかもしれません。
人間は現状維持を好む生き物
人間は基本的に、変化に対してリスクを感じ、現状維持を好む性質があるからです。この状態では私たちトレーナーでも難しいと思います。
そこで、おススメできることとしては、実際に初動負荷トレーニングを体験して頂くことです。まず体感として従来のトレーニングとの違いを感じて頂くことで、考え方を変えることへの不安が少なくなるからです。
この状態であれば、比較的言葉での説明が伝わりやすくなると思いますし、体験であればトレーナーからも説明させて頂けると思いますし、実際の他の方、同世代の方のトレーニングの様子なども見て頂けるとより良いかと思います。
なかなか現状で体験を勧めるのも難しいかもしれませんが、上述の文言等も参考にして頂きながら、コーチの方とコミュニケーション取る中で、チャンスがあれば、まずは見学という形で実際のトレーニングの様子を見て頂くことをきっかけにしても良いかもしれません。
適切なお答えになっているかどうかわかりませんが、以上を回答とさせて頂きます。
娘様が今後も良い環境でゴルフに打ち込めますことを心より願っております。
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